2011年04月27日

『ヒカルの碁』の引用から始まる囲碁記事

「碁は二人で打つものなんじゃよ。一人の天才だけでは名局は生まれんのじゃ。」

『ヒカルの碁』のセリフの引用から始まる記事が台湾の囲碁サイト棋城にありました。
http://www.9star.com.tw/html/index.html

さあ、これは誰と誰の対局の話題のマエフリでしょう?(有名現役プロの対局です。)

考慮時間に『ヒカルの碁』アニメ第70話の名シーンを。
(このシーンにいたるまでがいいんですよね。未見の方はぜひ一話から・・・ってすごく長いけど。)
碁を離れていたヒカルが「碁をやめない」とアキラに伝えにくるシーンで、桑原本因坊がこのセリフを語ります。この動画では3:50ごろから。



はい、自分の答えを用意しましたか?


この記事で取り上げていたのは現在進行中のBCカード杯決勝五番勝負の中国の古力九段と韓国の李世ドル九段の対局でした。
対局は4月23日、24日、26日、27日、28日にソウルで。持ち時間2時間、秒読み3回。

棋譜はTOM棋聖道場などで。
http://weiqi.sports.tom.com/zhuantinew/120.html
解説つきの棋譜再生には表示崩れ予防のためにinodiaryさんの棋譜再生スクリプト導入を推奨。


『ヒカルの碁』の引用に始まる件の棋城の記事はこちら
http://www.9star.com.tw/shownews.asp?id=3927

記事大意。
---------

古力の師・楊一が古力について「決勝の相手が李世ドルとなれば古力は必死で勝ち上がる。」
準決勝の韓国の許映皓との対戦成績は五分、勝つのは容易ではなかったが最後まで粘った。
聶衛平は準決勝の古力の碁について「本来負けている碁で危なっかしい。平常心で打つのが重要。」

---------

ちなみに、上の桑原本因坊のセリフは中国語で「棋是兩個人下的,一位天才是下不出精彩棋局的。」と訳されています。桑原本因坊の「じゃ」の表現は「是・・・的。」じゃよ。^ー^


ほかにも武侠小説の引用から始まったり・・・毎度のことながら中国や台湾の囲碁記事はドラマチックすぎる。
http://www.9star.com.tw/shownews.asp?id=3931


古力さんと李世ドルさんはともに1983年生まれでプロ入りも1985年と同年、棋風もともに力戦派の相似形・・・なんですって。


(ヒカルとアキラの場合は、同い年だけどアキラの方がプロ入りが一年早い。棋風は佐為編のころはアキラの碁は中央志向の力戦派で、ヒカルは地に辛く成長変化著しい、と対照的に描かれていた。・・・原作描写と元ネタ棋譜から。
キャラクターごとに一局一局時系列で見ていくと主要人物の碁の性格が明確に書き分けられて一局ごとに課題を乗り越えていくのが見えてとても面白いので、興味ある方はヒカルの棋譜サイトさんを参考に棋譜並べをどうぞ。)

永遠のライバルのすごい対局なのか〜と棋譜再生してみましたが、何やってるか分かりません。>< 
中国・台湾の囲碁サイトにはこの五番勝負の妙味を熱く語る鑑賞記事がたくさん上がっているけれど、碁も中国語も不自由なので困る。




高尾紳路九段がたかお日記でこの五番勝負を「難解で目の回るような碁ばかり」と書いておられました。

なるほど「神の一手に一歩近づく」碁というのはチラ見で味読できるものではないのじゃ・・・。


 

posted by もっも at 23:48| Comment(10) | TrackBack(0) | ヒカルの碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月25日

中国洛陽で囲碁ドリーム対局

4/25(月)〜26(火)に中国洛陽市の牡丹文化節というお祭りの一環で、日中韓台の豪華棋士対局が見られます。

出場は日本は武宮正樹九段、中国は聶衛平九段、韓国ば薫鉉九段、台湾は林海峰九段。
ドリームマッチですね〜^▽^

参考記事:
河南文化産業網
http://www.henanci.com/Pages/2011/04/22/20110422044535.shtml
華夏酒報
http://www.cnwinenews.com/html/201104/22/20110422090334108195.htm
sohu.com
http://sports.sohu.com/20110421/n280356262.shtml


4月24日(日)がプレイベント、25(月)〜26(火)が対局です。
酒祖杜康杯 囲碁国際大師邀請賽(囲碁国際マスターズ招待対局・・・とでも仮に訳しておきます。日本棋院さんが別の日本語公式名をそのうち発表するでしょう。)

対局ルールは最新中国ルールに準ず。持ち時間1時間、以後秒読み、時間切れ負け。



4/24(日)14:30〜 プレイベント
於:洛陽市棋類協会活動中心 (新区体育場西北入口)
・各界の囲碁愛好者による交流囲碁大会
・洛陽籍のプロ棋士三名による多面指導碁:汪見虹九段、王冠軍八段、時越五段。

 


4/24(月)
14:30〜 酒祖杜康杯 囲碁国際大師邀請賽 第一日
於:洛陽市棋類協会活動中心
※対局場は関係者のみで一般観覧なし。対局開始10分後に記者も退出。

15;30〜 大盤解説会 
於:新区体育館内 (入場無料)
(解説:中国囲碁協会主席=王汝南八段、中国囲碁隊監督=華学明七段)
※対局後に棋士が登壇予定。


4/26(火) 
14:30〜 酒祖杜康杯 囲碁国際大師邀請賽 第二日(決勝対局)
15:30〜 大盤解説会 新区体育館
※大盤解説者未定(前日の対局者が解説する見込み)
※対局後表彰式

 

洛陽と言えばベストセラーが出ると紙の価格が上がる都市というイメージですが(?)牡丹が中国一美しく咲くことでも知られるそうです。洛陽牡丹節は今年から国家主体のお祭りとなったそう。
http://www.chinatrip.jp/news/news-72.htm
「洛陽の牡丹、天下に甲たり」
則天武后のムチャぶりにも超然と咲く牡丹の花、という伝説。
http://www.arachina.com/tours/sp/botan/youlai.html

“酒祖杜康杯”というのは、同名の酒造メーカーの名前。中国で最初に酒を作ったと言われる杜康(とこう)にちなむブランド名です。
この河南洛陽杜康控股有限公司が台湾での資金調達を足がかりに東南アジアへの市場拡大を目論んでいるとのことで、この対局イベントは会社の知名度UPも目的の一つのようです。

上掲の華夏酒報(中国語)に加えて日本語参考記事:
新華網「洛陽杜康が台湾でTDRを発行 大陸の酒造メーカーで初めて」
http://jp.xinhuanet.com/2011-02/15/c_13732106.htm

 
posted by もっも at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 囲碁イベント/大盤解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月21日

張栩棋聖の義捐金とコメント

4月19日に棋聖就位式が行われ、防衛を果たした張栩棋聖は獲得賞金の三分の一にあたる1500万円を東日本大震災復興のための義捐金として贈ることを表明されました。
台湾のニュースサイト中時電子報chinatimes.comにもう少し詳しい張栩さんのコメントがありましたので、コメント部分だけ訳します。

元記事
http://news.chinatimes.com/sports/11051203/112011042000401.html

(記事は、日本語での挨拶と台湾中国語でのインタビューを台湾中国語でまとめたもので、それを日本語に再訳出しています。加えてわたしの訳なので(><)、伝言ゲーム的にニュアンスにずれが生じていると思われます
(それで、あとから日本語記事を検索して脱力した・・・。中時電子報には日本語記事には出てこないコメントもあるからこれはこれで、・・・ふぅ。^w^)


棋聖戦主催の読売新聞の日本語記事
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20110419-OYT1T00927.htm

台湾駐日経済代表処(大使館的役割のところ)の日本語記事
http://www.taiwanembassy.org/JP/ct.asp?xItem=195032&ctNode=3522&mp=202

写真多めな台湾のLGSの記事(おじさん度数の高い会場の様子が見られます^x^)
http://bit.ly/hPynOq


---------chinatimes.com記事抄訳ここから

・義捐金を贈るにあたって
「台湾が私の産みの親なら、日本は育ての親です。このように多くの日本人が苦難にあるのを見て自分も何か力になりたいと思いました。」

・3月11日大地震発生当日の対局を振り返って
「(対局地の)甲府は震源から遠かったですが、それでも揺れはかなり大きかったです。震度は5位でした。その時は対局に集中していたので、何が起こったのか全く分かりませんでした。対局後に震災の状況を知って、よく打ち終えたものだとぞっとしました。ずっと自分は棋士としてなすべきことをするのだと考えていましたから。」


(就位挨拶で)「日本今非常に辛い時期にあります。一人ひとりが最大の努力をすれば状況はきっと好転するでしょう。自分も対局に全力を尽くし、囲碁界から明るいニュースを提供したいと思います。日本棋院の主催する復興支援活動にも積極的に関わりたいと思います。」



・震災の私生活への影響を聞かれて
「娘の心澄(こすみ)と心治(こはる)は地震にびっくりしたようです。東京の家には何の影響もありませんでしたが、気分が落ち込んだようで二人の活発で可愛い様子が見られなくなりました。かえって自分たち親がしっかりしなくてはという気になりました。」



・林海峰のコメント
(張栩の師の林海峰は日本囲碁界で長年活躍しているが、棋聖位には縁がない。今弟子が彼の心願を叶えた。)
「張栩は一勝二敗の状況から三連勝で逆転した。これぞ奇跡の防衛と言っていいでしょう。」

--------記事抄訳ここまで。




張栩さんが台湾で棋戦主催したり、お父上に協力して学校での囲碁普及に関わったり、というこれまでの活動が台湾からの今回の復興支援としても返ってきている、とも思います。



◆参考過去記事
張栩杯:台湾の13路オープン棋戦
台湾の高校で囲碁コース設置に尽力
 その2
台湾棋院の震災復興支援イベント


張栩棋聖、地震の中の対局を語る
張栩の父が見た地震当日の棋聖戦

posted by もっも at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月17日

アルメニアの小学校がチェスを必修科目に

アルメニアではチェスを小学校の必修科目に採用したそうです。

セルジ・サルキシャン大統領は同国のチェス協会の会長でもあります。参考chessdomの記事(英語)
アルメニアには世界トップクラスのチェス・プレイヤーもいて、競技の人気も高いそう。
小学校教育への導入で、思考力の向上に役立てたいとか。
裾野が広がれば才能あるプレイヤーも発掘育成しやすいでしょう。

時事ドットコム(日本語)の記事
英語版JIJI PRESSの記事

もうちょっと詳しい「らばQ」の記事


アルメニアの地図上の位置はココ(Google map)。
旧ソ連からの独立国で、トルコ、アゼルバイジャン、イラン、グルジアに囲まれる。

アルメニアでは数年後、どんな成果が見られるでしょうね?
 
タグ:チェス
posted by もっも at 17:57| Comment(0) | TrackBack(0) | チェス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月10日

黄龍士佳源杯の結果と写真特集

黄竜士佳源杯世界女子団体戦が終了しました。

この大会の特徴は、中国側主催で「台湾が初参加!」の囲碁の女子団体戦ということです。
(政治的事情で「棋院対抗」という名目。だったら関西棋院チームも必要なんじゃ? と言うところですが、日本は「日本棋院+関西棋院」というチームなんだそうです。
国別対抗では国籍主義が基本になりますが、今回は所属棋院からの出場ということで、謝依旻女流三冠が日本チームの代表です。)

3人1チームで3局同時対局、2局勝ち抜け、チームとしての勝ち数が同数の場合は対局の勝ち数でチーム順位を決定。


対局の結果まとめは、台湾の囲碁サイトyigo.orgのページが見やすいです。

各対局の棋譜は、
TOM棋聖道場の黄龍士佳源杯のページ、
LGSの黄龍士杯タグページ、
などにあります。(TOMは簡体中国語、LGSは台湾の繁体中国語。)


開幕式の記事(さこさん、教えてくださってありがとう〜)
http://www.xici.net/d144127055.htm


sohu.comには写真特集が。

開幕式

対局の様子

閉幕式(懇親会)

観戦・検討の様子

日本チーム検討 
 
依旻さんと千瑛さんが談笑しながらPCをチェックしていたり・・・

ほかにも写真はあるので興味ある方はチェックしてみてください。上のカテゴリー「囲棋世界」に戻って「組図」とタイトルにあるのが写真記事です。


懇親会の写真ではお酒飲み過ぎで真っ赤になっちゃった日本チームも見られます。
ぽやーんとしてる千瑛さんがカワイイ・・・^ー^
千瑛さんは中国の唐奕さんに「ファンなんです!」と告白してたらしい。
千瑛さん、最後の最後まで大活躍ですね。

今回は依旻さんが通訳を買ってでたようで、ほかのチームとの交流の様子が見られて良かったです。
こういう風景こそ国際大会の醍醐味だと思います☆
対局での勝った負けただけを問うのなら全部ネット対局で間に合っちゃいますもんね。


上のxici.netの開幕式記事に「開幕式の同日には、黄龍士記念館、黄龍士研究会、姜堰(きょうえん/Jian1yan4)棋院の開館式典も行われた」とありました。写真のたくさんのおじさんたちはその関係者の方々なんでしょう。
ちなみに黄龍士記念館開館式典はこんな感じ
こちらの式典には中韓の棋士が出席、とあります。出資しているのが中韓なのかな?? 


黄龍士/黄竜士(こう・りゅうし)は中国清朝の棋士です。
前回の記事でちらっとまとめたのでリンクしておきます。


台湾のサイト棋城が大会中に謝依旻さんにインタビューした記事の和訳はこちら
posted by もっも at 23:12| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

謝依旻さん取材記事和訳

台湾の囲碁サイト棋城に黄龍士佳源杯での謝依旻さんへの取材記事が掲載されていました。
元記事
http://www.9star.com.tw/showtalk.asp?id=954


碁のことから結婚のことまで。
地震当日の女流名人戦の様子やその後の対局の話も出てきます。


元記事の文体を日本語として読みやすくなるよう一部変えています。

最後のお母さんの重要発言の訳し方を助けてください〜。
 


☆記事和訳ここから→

日本で活躍する女流囲碁棋士謝依旻女流三冠は女流名人位を防衛した。彼女のプロ棋士として11個目のタイトルであり、日本のプロ女流囲碁の個人獲得タイトル数の記録を塗り替えた。

この快挙は第23期女流名人戦である。
謝依旻は第一局で挑戦者向井千瑛に敗北を喫した。
第二局は3月11日に日本棋院の7階特別室で行われた。張栩の棋聖防衛の一局と同じく日本有史以来最大の地震に見舞われ、本局は中断を余儀なくされた。


※元記事には写真:黄龍士/黄竜士杯開幕式会場で謝依旻と母親。
(写真説明)謝依旻は日本チームの代表として日本棋院から黄龍士佳源杯世界女子団体戦に参加し、母親が駆けつけた。

 

昨年2010年の杭州アジア大会で謝依旻は張栩と同じく中華台北の代表として出場し尽力した。一敗の土がついたものの、中華台北女子チームの銅メダル獲得の大功労者である。今回の黄龍士佳源杯は棋院単位の対抗で、謝依旻は日本棋院の棋士として出陣することとなり、依旻の母も応援に駆けつけた。東日本大震災の後、母娘の初の対面である。
 

 
先月2011年3月の大地震の際、はじめは通信トラブルですぐに連絡できなかったため、苗栗(びょうりつ/ミャオリー:依旻の実家がある台湾の中部)の母は心配した。しかし「依旻は肝がすわっているから母親があれこれ不安になる必要はありません。そもそも日本の建築は耐震がしっかりしています。それに地震の当日依旻は女流名人位の防衛に頑張っているんですから(対局中の彼女に連絡のしようもありません)。」



 

地震当日の一局は、日本棋院7階の特別室で行われていた。謝依旻は黒番で向井千瑛と対戦。午後2時(46分)地震発生時のことを依旻が話した。「はじめの揺れは小さくて、皆おおごとだとは感じませんでした。誰かがこれは大きいぞと言い、続いて盤上の石がボロボロと落ちました。対局者と記録・読み上げの係は立会人の対局停止の指示で建物の外に出ました。」



 

地震の規模はマグニチュード9、東京の震度は5.5であったが対局場は7階である。依旻の話によると、(高層の7階の対局室では)碁盤や記録席の菓子も大きく揺れた。時間にして約5分。彼女はこれまでこんな大きく長い揺れを体験したことがなかった。台湾の921大地震の時依旻は中国にいたので921の揺れを知らない。
今回の地震は地震国日本でさえ最大のものであった。
 
(※921大地震。1999年9月21日。台湾中央部で発生、M7.3〜7.6。台湾史上最大の地震。
http://ja.wikipedia.org/wiki/921%E5%A4%A7%E5%9C%B0%E9%9C%87
このときの日本からの大きな救援支援が台湾では今も強い印象を残しており、今回東日本大震災復興への台湾の支援熱に繋がっていると言われる。)



 

謝依旻:「ご存知の方もいるように、同日行われていた棋聖戦(第6局:張栩棋聖−井山名人)は最後まで打ち切りました。なのになぜ女流名人戦は中断したのか(と聞かれます)。」
依旻は説明した「棋聖戦第6局の会場は東京よりさらに南方の山梨県甲府市で震度も東京に比べて小さいものでした。建物は平屋でビルのような建物そのものの揺れはありません。だから並べて較べることはできません」と。

 

謝依旻:「一度目の揺れが収まってから皆対局室に戻りました。対局室がめちゃくちゃになっていただけでなくエアコンの中の黒いススまで飛び出していました。」
片付けをして対局を再開し依旻が石を打ち下ろそうとしたときまた余震が起こった。立会人は停止を指示し、また一同建物の外に出た。
余震の頻度は高く、このように皆行ったり来たりという状況だったので立会人は謝依旻に封じ手をするよう指示した。

 

今だからこそ淡々とした口調で彼女は話す。
謝依旻:「封じ手を書いているとき皆この一日を一年のように長く感じているようでした。記録席をちらっと見ると立会の先生がほっとしているのが分かり、これで打ち掛けにしていいんだと実感しました。棋譜を見ると当時の緊張がありありとよみがえります。」

 

その夜自宅に戻って台湾苗栗にいる母に電話すると、母親は依旻に外に出て気晴らしをするように話した。地震の影響が対局や日常生活に出ないようにするためだ。
依旻は話した、その時は日本棋院は対局の延期も決定していなかったし、原発事故の影響も出ていなかった。だからこのまま東京に留まると。

幸いなことに311の前々日、普段は水を飲まない依旻がミネラルウォーターを買いこんでいた。さらに台湾から持ってきた焼きそばや牛肉麺の類の箱もたくさんあった。その後福島の原発事故の影響で東京は計画停電を始めた。しかし依旻の住まいの近くには大きな病院もあり、停電の影響は受けなかった。依旻の生活はいたって普通だった。
(※大病院がある地域だから停電の対象外なのかどうか当方に分かりませんが、依旻さんはそう解釈して話したようです。「好巧[hao3qiao3 ハオ チアオ] ちょうどいい具合に、折よく」。ほんとそうですね。)



 

それより残念だったのは地震三日後の3月14日のことである。その時点で日本棋院は対局延期の通知をまだ出していなかった。依旻には阿含桐山杯の対局があった。地下鉄は計画停電の影響で運行本数を減らしていて、彼女はスムーズに移動できなかった。じっと列に並び列車を待つ、車内はこれまでになく混んでいる。日本棋院に着いたときは6分の遅刻だった。規定により遅刻の三倍の時間を持ち時間から引かれた。こういうこともあってアマの河成奉に負けた。これが謝依旻が唯一受けた地震の影響だろう。



 

地震当日の対局は15日に再開の予定となっていた。しかし14日に多くの棋士が対局に来られなかったので、日本棋院は23日に延期した。さらに女流名人戦の第三局は25日。21日にはNHK杯もあった。この週、依旻は月曜から金曜まで一日置きに対局をしたことになる。幸い三連勝、NHK杯では男性の瀬戸大樹七段に勝つこともできた。


 

日本の囲碁雑誌「月刊碁ワールド4月号」では謝依旻へのインタビューと特集を組んでいる。これは女流棋聖の初防衛の記事であり、女流名人の防衛・日本女流界最多の11個目のタイトル獲得についてはまだ掲載されていない。
将来このような記録を立てることは不可能だろうが、日本女流囲碁界で最大のライバルとなるのは誰かと依旻に尋ねた。依旻は迷わず答えた「日本女子最年少初段の藤沢里菜」と。藤沢は11歳半で入段、依旻の14歳4ヶ月の最年少記録をすでに破っている。
 


依旻にいつごろ結婚したいかと尋ねると依旻の母が口を挟んだ「相手がいたら言うでしょう」。現在まだ21歳の依旻は笑って話した。彼女の計画は「30歳で結婚、2年後に子どもを産んで、さらに3年したらもう一人」というものだそうだ。
これは張栩の妻である小林泉美の結婚後のイメージだ。小林は二人の子をもうけ、自ら張栩の最大の支えとなり、気配りをしている。張栩の対局成績や考え方などに妻の存在は大きい。

ともかくはっきりしているのは、この10年のうちに謝依旻は女流囲碁界で活躍し後輩が追いつけないような記録を打ち立てるだろうということだ。


(※「也要有対象才説」って「もし相手がいたら言う」で合ってます・・・よね? この辺りいろんな意味でドッキドキです。^x^)

以上、記事終わり☆
posted by もっも at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月06日

三国志ゲーム?曹操対夏侯惇の対局

youku.comに三国志演義ゲーム?の対局シーンがありました。
曹操(白)対夏侯惇(かこうとん)。約50秒の動画。




これはなんていうゲームの映像?

盤面、心なしか白石が多いような気が・・・白の置碁か? 《置碁の曹操》だったらイメージ違っちゃうなあ。



sousou-kakouton.JPG


こういう局面で曹操(白)の手番。さあ、どこに打つ?

sousou-kakouton2.JPG

ここですって。
ここが白のイイとこなの?
sousou-kakouton3.JPG

手の動きから察するに、
夏侯惇は曹操のコスミツケを相手にせず、夏侯惇から見て右辺に打った様子。

sousou-kakouton4.JPG

曹操「勝負あったな。大丈夫か? 夏侯惇。」

夏侯惇「碁の強さは戦とは関係あるまい。
     すぐに倒して戻ってくる。石はそのままにして待っていろ。」


セリフは一見かっこいいけど・・・夏侯惇は碁が弱いの? なにこの負け惜しみっぷり。大丈夫か? 夏侯惇。


演義にあるエピソードかな? この作品のオリジナルでしょうか?





タグ:曹操 夏侯惇
posted by もっも at 18:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 江戸より昔の碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月05日

黒嘉嘉さんの書画

昨日4/3に台湾のプロ棋士らが東日本大震災のためのチャリティーイベントを開きました。 指導碁やサイン入り物品の販売、オークション。

人気の女流棋士・黒嘉嘉(ヘイ・ジアジア)五段も参加していました。
彼女は書画もたしなむそうで、自筆の一幅をオークションに出品。
今回のイベントの発起人は黒嘉嘉さんのお母さんだそうです。

LGSの記事から。

2011-04-03_Charity-Sale_09s.jpg

開帳天岸馬 奇逸人中龍

(《雄大なること天馬のごとし、秀でたること人中の龍のごとし》というような意味。すごいぞ、ってこと。)

とあります。

(中国の対聯(ついれん)という詩句の形式。)

黒嘉嘉さんは中国の古典楽器の演奏も好きらしいと前に読んだことがあります。
色々器用にできるんですねえ♪^x^ 


ちなみに絵は11万台湾元(約30万円)の当日最高価格が付いたそうです。
10万元の落札価格に、熱心なサポーターが1万元の義捐金を追加してくれたそうです。


台湾は今回の日本の震災復興を熱心に支援しています。
LGSの記事にもある、人溺己溺[ren2 ni4 ji3 ni4]の精神は今回の支援のムーブメントのキャッチフレーズ的に台湾じゅうで言われています。(「自分の痛みとしてとらえる」という意味。「人飢己飢」という表現もある。)

このイベントのタイトル「情緊黒白、関懐日本」は《黒と白、対局相手とつながろう、日本を思いやろう》みたいなかんじです。

(黒白つながろう、というのは台湾政治での「情緊藍緑(藍=国民党と緑=民進党がつながる、相反する立場の者が一つの目的のために協力するニュアンス)」を囲碁にちなんで「黒白」ともじってるのかなーと思います。)



タグ:黒嘉嘉 地震
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